宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月25日、探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」の表面に金属の塊をぶつけた地点で、人工的なクレーターができていることを確認したと発表した。小惑星への人工的なクレーターの作成は世界初。
金属の塊をぶつける前(左)とぶつけた後(右)の写真。はやぶさ2が搭載する望遠の光学航法カメラ(ONC-T)が撮影した。右の写真を見ると、直径10メートルほどのクレーターができていることが分かる(c)JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研
はやぶさ2は5日、金属の塊を対象にぶつけて人工クレーターを作る衝突装置をリュウグウに向けて分離していた。今回、金属の塊が打ち込まれた場所を高度約1.7キロの地点から撮影したところ、直径10メートルほどのくぼ地ができていることが分かった。
はやぶさ2は今後、クレーター付近への着陸を試みる。リュウグウの表面物質は、太陽風などの影響で風化が進んでいるが、地下の物質はそうした影響を受けていない。クレーターを作ったことで表面に露出した物質を、はやぶさ2が回収できれば、小惑星の形成過程の解明につながる可能性がある。
JAXAの津田雄一プロジェクトマネジャーは「(クレーターの周囲は)でこぼこが際立っている部分とそうでない部分がある。(着陸は)地形を調べるなどステップを踏んで臨む。直近1カ月で方針を決め、6月末〜7月までに実行に移したい」としている。
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https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1904/25/news141.html
2019-04-25 11:36:00Z
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