NASA
3月5日、アメリカ航空宇宙局(NASA)は、2020年7月末から8月頭の間に火星に向けて打ち上げを予定している探査車(ローバー)の名称を「Perseverance」とすると発表した。
NASAが公開した動画では、その意味を次のように示している。
Perseverance
noun:persistence in doing something despite difficulty or delay in achieving success
日本語だとPerseveranceは「忍耐」や「粘り強さ」「不屈の努力」。
文章にすると、「成功することが困難だったり遅くなったりしても、やり遂げること」といったところだろうか。
2万8000通もの応募があった、命名コンテスト
NASAの火星探査車「Perseverance」が火星で活動しているイメージ画像。
NASA/JPL-Caltech
NASAはかねてより、Mars2020という火星探査ミッションの準備を進めていた。
火星に着陸して地上を動き回りながら探査する「探査車(ローバー)」の全体像は完成しており、現在はフロリダにあるNASAケネディ宇宙センターで最終組み立てと点検作業が行われている。
これまでにNASAが火星に無事に送り込めた探査車は4台。
2012年に火星に着陸し、今もなお活躍を続けているCuriosity、そして既に運用を終了したOpportunity、Spirit、Sojournerの3台(火星探査機には、他にも地上で動き回らないタイプや火星の周囲を衛星のように回りながら観測するタイプがある)。
火星探査車の名称は、どれも全国の学生の間でのコンテストによって決められてきた。今回発表された「Perseverance」という名前の発案者は、13歳の中学生、アレクサンダー・メイザーさん。2万8000通もの応募の中から見事勝ち抜いた。
アレックス(アレクサンダーの愛称)は、ほんの2年ほど前まで、宇宙よりもビデオゲームに興味を持つような学生だったという。それが2018年の夏、アラバマ州にあるスペースキャンプを訪れ、約半世紀前に宇宙飛行士たちを月へと運んだロケット「サターンV」を見たことをきっかけに宇宙の虜になったという。
3月5日、コンテストの結果発表が行われた。真ん中にいるのが、アレックス。
NASA
アレックスは、NASAのインタビューに対して、次のように話している。
「今回のコンテストは、かつて人類を月へと送り、今、再び月を目指しているNASAに貢献できるチャンスでした。今回のコンテストにチャレンジしない理由はなかった」
火星で生命の兆候を見つけ出せるか
Perseveranceは、Mars Sicence Lablatory(実験室)の異名をもつCuriosityの構成をもとに開発された探査車。2020年夏に打ち上げられると、半年後の2021年2月18日には火星のジェゼロ・クレーターに着陸する予定だ。
Perseveranceは、火星における探査計画として次の4つの目標を定めている。
- かつて火星に生命がいたかどうかの判断をすること
- 微生物が存在できる気候条件の時代があったかどうか調査すること
- 火星の地質を調べ、生命を生み出せる環境が実現したかどうか調査すること
- 2030年代に予定している火星有人探査に向けた技術実証
かつての火星に生命活動に適した環境があったのか。そして、実際に生命は存在していたのか。NASAは火星における生命の兆候を、本気で見つけ出そうとしている。
また、Perseveranceでは、ドリルで掘り出した岩石や土壌のサンプルを保存しておくことができる。NASAでは、将来的に予定されるであろう火星と地球を往復する探査機を使って、Perseveranceが採取した試料を回収することも想定している。
(文・三ツ村崇志)
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2020-03-06 07:55:00Z
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