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MD松尾のゲームヒットランキング:2019年TSUTAYA年間1位は「ポケットモンスター ソード」 - 毎日新聞

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている松尾さんが、年間ランキング(2018年1月1日~12月24日)を基に、2019年のゲーム市場を振り返った。

 2019年のTSUTAYAの年間ランキングでトップを飾ったのは「ポケットモンスター ソード」(NS、ポケモン)でした。「ポケットモンスター シールド」(同)も3位にランクインしており、とても良かったですね。過去作との比較で言えば「ポケットモンスター サン・ムーン」(3DS、ポケモン)を上回っており、相当な売れ行きだったといえるでしょう。メーカーのプロモーションがしっかりしていて、最初は20歳前後の男性が多かったのですが、クリスマス需要が高まる12月に岡田将生さん、「ハライチ」の澤部佑さんを起用したキッズ向けのCMを投入した効果もあったようです。

 ゲームの中身としても、序盤から新ポケモンにかなり出会うので、新鮮な印象を受けますし、全体的にストレスが減っています。主人公の頭身を変えてスマートにしたことをはじめ、グラフィックも一新したことで、今風のオープンワールドっぽい見栄えになっているのも良かったですね。ネットワークを介したマックスレイドバトルといった新しい試みも盛り込まれています。

 2位に入った「キングダム ハーツ3」(PS4、スクウェア・エニックス)は13年ぶりの新作となりましたが、シリーズファンを中心によく売れました。ストーリーの評価も高く、RPGが少ないご時世ということもあって、多くの支持を集めたようです。

 4位の「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(スマブラ)」(NS、任天堂)は、「ポケモン」が出るまでずっとスイッチ本体をけん引し続けてきたソフトでした。追加コンテンツをずっと導入してゲームを拡張させていったことで、お客さんを飽きさせないだけでなく、他の作品の人気キャラクターを参戦させたことで、夢の対決を実現。従来のスマブラファン以外にも支持を広げました。

 5位の「New スーパーマリオブラザーズU デラックス」(同)は1月という出たタイミングも奏功。「スマブラ」で年末年始にスイッチを購入したお客さんの“2本目”としての需要に応えた作品で、その後も“2本目”としてよく売れました。WiiUで発売されたタイトルのリメークにあたりますが、数あるマリオの中でこれを選んだのは英断だと思います。3D作品もいろいろありますが、2Dのマリオを遊びたいという需要もやっぱり根強いんですよね。

 リメークといえば「バイオハザード RE:2」(PS4、カプコン)もものすごく売れました。原作の「バイオハザード2」は、1998年に発売されたタイトルということで、かなり時間がたっていますし、リメークもそんなにされていないという点もよかった。中身としても、現在の最高の技術でのリメーク、リマスターということで、純粋に怖さを感じる素晴らしいホラー作品に仕上がっています。発売当時も売れましたが、その後もロングセラーしました。

 なお、8位の「モンスターハンターワールド:アイスボーン マスターエディション」(PS4)ですが、こちらはパッケージ版にあたる「マスターエディション」なので、ダウンロード版の売り上げを含めると、市場全体では首位のポケモンに肉薄しているのでは。「スマブラ」同様、コンスタントな情報公開や、ゲーム内でのイベントで、ユーザーをつなぎ止めることができました。実際、年末年始のPS4本体の1万円オフキャンペーンでは、新作を差し置いて一番売れています。

 さて、2019年の売り上げ全体を振り返ってみると、前年比でいうと、ソフト、ハードとも9割届かず弱かったという印象です。PSVita、3DSといった旧機種の売り上げがほとんどなくなったところで、ニンテンドースイッチは前年超えを果たしたのですが、PS4が前年を大きく割ったことで全体として減少しました。タイトル数で見ても、スイッチがおよそ3倍に増えたのに対し、PS4は前年並みで大きくブレーキがかかったといえるでしょう。

 厳しかった2019年でしたが、2020年は前年超えの明るい年になりそう。ソフト不足に悩まされたPS4も「ファイナルファンタジーVII リメイク」(スクウェア・エニックス)を筆頭に、「ワンピース 海賊無双3」「ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス」(いずれもバンダイナムコエンターテイメント)「ラストオブアス2」(SIE)などの有力タイトルが発売されますし、スイッチも3月の「あつまれ どうぶつの森」「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」(いずれも任天堂)「真・女神転生V」(アトラス)などが予定されています。さらに年末には待望のPS5も発売と大いに期待しています。

ゲームソフトTSUTAYA年間ランキング(2018年1月1日~12月24日)

1位 ポケットモンスター ソード(NS)

2位 キングダム ハーツ3(PS4)

3位 ポケットモンスター シールド(NS)

4位 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(NS)

5位 New スーパーマリオブラザーズU デラックス(NS)

6位 バイオハザード RE:2(PS4)

7位 スーパーマリオメーカー(NS)

8位 モンスターハンターワールド:アイスボーン マスターエディション(PS4)

9位 マインクラフト(NS)

10位 ポケットモンスター ソード・シールド ダブルパック(NS)

11位 ルイージマンション3(NS)

12位 SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE(PS4)

13位 ファイアーエムブレム 風花雪月(NS)

14位 ドラゴンクエスト11 過ぎ去りし時を求めてS(NS)

15位 マリオカート デラックス(NS)

16位 プロ野球スピリッツ 2019(PS4)

17位 ペルソナ5 ザ・ロイヤル(PS4)

18位 DEATH STRANDING(PS4)

19位 デビル メイ クライ5(PS4)

20位 コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア(PS4)

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2020-01-02 08:10:59Z
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