カリフォルニア大学サンディエゴ校の科学者らが、瞬きすることで焦点距離を変更できるコンタクトレンズのプロトタイプを開発。その研究論文が査読付きの科学雑誌Advanced Functional Materials誌に掲載されました。
開発されたのは、人間の目の動きを模したバイオミメティクスレンズで、伸縮性のある高分子フィルムを使用しています。眼を動かしたときに発生する電位信号を利用しており、2回の瞬きにより、厚みが変化し、焦点距離が変わる仕組みです。
同様に焦点距離を調整できる眼鏡としては、「autofocals」をスタンフォード大学も開発しています。こちらは視線追跡を利用した、よりメカニカルな仕組みです。ただし、視線に追従して焦点位置が変わるので、装着者により能動的な操作は必要ありません。
レンズの厚みを変更するという基本原理は同じながら、カリフォルニア大学のバイオミメティクスレンズは、コンタクトレンズというコンパクトさが特徴です。また、調整次第では、望遠レンズのように機能させることも可能とのことです。とはいえ、プロトタイプでは目の周りに電極を配置する必要があるなど、まだまだ大掛かりなものになっています。
実用化には、まだ数年はかかると考えられますが、研究者らはこの技術が将来的には、義眼などの補装具や調整可能なメガネ、遠隔操作ロボットなどに使われることを願っているとしています。
https://japanese.engadget.com/2019/07/30/biomimetic-lens/
2019-07-30 08:30:00Z
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