火星と木星の間にある小惑星帯の中で4番目に大きい「ヒギエア」は、ほぼ球形であることが分かり、準惑星に分類可能だと、フランス・マルセイユ天体物理学研究所などの国際研究チームが29日、英科学誌ネイチャー・アストロノミーに発表した。
南米チリの高地にある欧州南天天文台(ESO)の超大型望遠鏡VLTで詳細に観測した成果。準惑星は国際天文学連合(IAU)が2006年に新設した分類で、惑星から降格された冥王星や小惑星帯で最も大きい「ケレス(セレス)」などがある。
惑星は太陽の周りを回る公転軌道の近くから他の天体を排除しているのに対し、準惑星は排除できていない点が違う。惑星も準惑星も自らの重力によりほぼ球形であることが認定条件だが、ヒギエアの形はこれまではっきり観測できていなかった。
ヒギエアはギリシャ神話の健康の女神から名付けられた。直径は約430キロしかなく、ケレスの約950キロよりかなり小さいが、同様に球体に近かった。
ヒギエアの新たな観測では、自転周期が14時間弱と短いことや、クレーターが少ないことも分かった。
【了】
https://trafficnews.jp/post/90847
2019-10-29 10:30:12Z
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