金融大手であるシティグループの調査部門Citi Researchは、アップルの第3四半期決算報告に基づき、今年の新型iPhoneについての見通しをまとめた概要を報告しています。そのなかで注目を集めているのが、「新型iPhoneでのペンシル/スタイラス」という項目です。
iPhoneがApple Pencilに対応するとの観測は、2016年にティム・クックCEOが「もしもiPadやiPhoneでペンシルを使って創造したものを見たことがあれば......」とうっかり口を滑らせたことが始まりでした。そしてアップルも「スタイラスタッチデバイスのノイズ補正」など、意味深な特許を複数出願しています。
それがようやく叶うと噂されたのが2018年のOLEDモデル、すなわちiPhone XSおよびiPhone XS Max。しかし、未だに実現していないのはごぞんじの通りです。
Citi Researchはアップル製品に関して定期的に予測を発表しているわけでもなく、通常は企業の財務や、せいぜいがiPhone生産台数の見通しのみ。今回の予想も、特にアップル未発表製品を当てた実績に裏付けられているわけではありません。
とはいえ、アップルのライバルであるサムスンのGalaxy Noteシリーズ+専用スタイラスのSペンは大ヒットしており、iPhoneでも一定の需要はあるはず。アップル関連情報サイト9to5Macが読者アンケートを取ったところ、51%が「iPhoneでApple Pencilを使いたい」と回答していました。
その一方でペンやスタイラスの筆先を振るうためには、ある程度の画面サイズは必要とされます。たとえばGalaxy Note9は6.4インチであり、6.5インチのiPhone XS Max後継機ならともかく、5.8インチのiPhone XS後継機には厳しそうです。
アップル製品のインサイダー情報で知られるアナリストMing-Chi Kuo氏も、かなりの重大事である「2019年の新型iPhoneがApple Pencil対応」には一度も言及したことがありません。もし実現するとしても、2020年以降と見るのが妥当とも思えます。
そしてもし、iPhoneのペンシル対応が実現した場合は、故・スティーブ・ジョブズ氏が初代iPhone公開時に「どう操作するか? スタイラス? ありえない!」と発言したことをめぐり、再び議論が巻き起こるかもしれません。
https://japanese.engadget.com/2019/08/01/iphone-apple-pencil/
2019-08-01 07:00:00Z
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